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いやー、普通に面白すぎるんで困るね。
ネタバレとか気にして書くほど頭回ってないので、気にしない人は下からどうぞ。
いや、やっぱね。きのこさんすげぇよ。
紙媒体、小説ってものをここまで活かしたもの書けるのが何より凄い。
映像、音声があっては絶対に成り立たないトリック。小説だからこそ出来る演出。
そこに引き込まれました。
まあこの書き方は賛否両論あるんでしょうけど、個人的にはオールオッケー。
つか、小説なのに漫画を模倣する意味はなく、小説には小説のよさがあるのだからそれを活かさないのはやっぱりダメでしょう。
それを鑑みればDDDは秀逸だ。終始騙されっぱなしだったし。
例えるなら。
まずパズルの枠だけ与えられて少しずつ嵌めていくんだけど、よぉし、これで完成だ! と思ったらアラ不思議。本当の絵は裏側にありましたってなもんですよ。
最後の一ページ、最後の一行まで真実を見せないっつーのはストーリーとして素晴らしい。予想の上行く物語。こんなん書けたらなぁ……。
で、以下、話別の感想。
/JtheE
とりあえずツラヌイ。ツラヌイーーーー! と叫びたくなるくらい個人的ツボキャラでした。アリカの一々細かい本音モノローグもいいね。ブタになれ。クジラになれ。とか。
そしてやはりカイエ。私的な性格イメージはメレムと子ギルを足して2で割った感じ。でもなんだか、んー? と唸ってしまいたくなるキャラだった。物事の外から俯瞰してて当事者にはなりえない、みたいな? よーわからん。
それはそれとしてカイエの義手義足は感情を形にしたものなんかな? んで、それを付けてる間はカイエは人間らしく振舞える、みたいな。だから日によって付ける箇所が違うと思うのだが……。
右腕が憎悪、左腕が歓喜、どっちか知らんけど脚が悲哀と……流れからして悦楽かな?
まあカイエはまだちょい役っぽいので今後明らかになるだろう生い立ちやらなんやらに期待。
対するアリカはこの話以外は発端であってもメインには据えられないのね。
ああ、アリカ。こういう自堕落系主人公もいいもんだ。アンリっぽいし。
そして普通に騙されたよ。「ダズゲデヨォォォ」はツラヌイだと思うじゃん! あの場面であれがユキオの声だなんて解るヤツぁ、相当の捻くれもんだっっ!!
/HandS(R)
ものの見事に騙された。この話の退院後のアリカはマキナでいいんだよね? カイエと会ったときの「おまえ、男じゃねえか!」もマキナ? だと思うんだけど。
それでもマキナがアリカを模倣していてそれが間違いなくアリカであるのなら、アレはアリカの反応とも読み取れるけど。
一番の疑問が不良とのやり取りのちょい前。白い義手。カイエの義手は両手両足とも黒じゃなかったっけ? しかも持っていったのが左手。マキナは右腕がない筈じゃ? そこはアリカに成り切ってたマキナのモノローグだから、と読むべきなんだろうか。とりあえず歓喜の義手だと思うんだけど、発動してるしなあ。ようわからん。誰か教えてクダサイ。
そしてマトさん。個人的DDD No.1好きキャラです。姉御だ、姉御。
/HandS(L)
この辺にきて不便だと思うのが挿絵の一つもないこと。まあ絵があるとバレになってしまうんだろうけど、正体明らかになってもキャラの容姿の描写がほぼ0なんでイメージが掴みにくい。
つかこの話の扉の人誰? マキナ? 最初ツラヌイかと思ったんだけど某所で見たツラヌイと微妙に違ってたし。そもそもこの話にツラヌイでてないしなっ!
話の肝としては真似しか出来ないマキナがマネしまくったら爪弾きにされて引きこもって、かーちゃんの些細な一言でシンヤの真似を始めてその真似が真似であるうちは良かったのに本人に摩り替わろうとしたのが転落の始まり。
生きる目的を娯楽の手段に転じてしまったマキナは結局、自分から転がり落ちてったとこかね。
そしてドクターロマン。確かに、このネーミングをつけたヤツは天才だ。
つかきのこさん。真似とか模倣とか再現とか。好きだね。
/formal hunt
何故予測できなかったのか。ここまで二度騙されたのに何故気づけなかったのか! 普通にトモリが妹ちゃんだと思っちまった。いいもんね、その方が楽しめたし。先入観なんかクソ喰らえだ。
で、妹ちゃん。最初は聞くほど良キャラじゃないなあと思いながら読み進めてたけど、最後あたりでキタね。頭部をバットでストライクあたりから。
それはそれとしてこの話は鬼トマトの話でしょう。人間を人間と称すように、怪物を怪物を称すのは正当なもの。だが人間を怪物と称すのなら。それは間違いなく畏怖の対象である。
マトさんつえぇよ。トマトをぐちゃってやるのはこの話じゃなかったような気がするけどオールオッケー。化け物化け物。まさしく怪物。生物的に劣っていても経験と知識でやりあうなんざ、すげぇとか言いようがない。とりあえずマトさん。鬼トマト。
で、結局カナタはアリカの腕しか喰ってないっぽいのかな。お兄ちゃん改め兄貴ラブから腕喰ったのか?
JtheEの冒頭からアリカにとっては「左腕がないのが在るべき姿」なんじゃないかと。それに感づいたカナタは腕喰っちまったと。
アリカが悪魔憑きであるのなら、それは多分生まれつきで、左腕という余分を持って生まれてきたんじゃねえかなあと。片腕だけになったのに綺麗に動くってのもそれが在るべき姿なんだから、今までは重石を抱えて生きてたみたいなもん。それが取れたなら上手く動くようになるってもんでさ。
で、最後。ツラヌイ最高。キリスって誰さ。
・総括
とりあえず面白かった。ただ気になるのはやっぱり挿絵がないことかなあ。ファウストではあったものをなんで削除するのか。まあHandSの挿絵はネタバレ気味だったらしいけど、キャラの造詣がさっぱりわからんのはちょっと、て感じ。
きのこさんが挿絵があるものとして書いているのか、想像にお任せしますで書いているのかでまた変わってくるんだけど。
あとは講談社。別に箱つきでなくてもいいからもうちょい安くして欲しい。売れるの判っててこういう売り方してるみたいでなんだかなあ。
次巻以降に求めるものはやっぱりキャラの容姿。挿絵でなくてもいいからZeroみたいに最初に載ってると嬉しい。
全何巻になるのか知らないけど、全部買うのは間違いない。楽しみです。
拾い物。そのうち消します。
マキナ(右)、マトさん(上)、カナタ(下)
ついでにツラヌイ。ツラヌイーーーー!