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「──別に、書いてしまっても構わんのだろう?」
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HF

Fate、UBWは何度となくクリアしているのですが、どうにも食指の動かぬHF。
中途半端になっていたソレを昨日再クリアした次第。
そして今更ながらに思うこと。…………アレ、なんであんなにHFを敬遠していたのだろうか、と。

 

あまり評価のよくないHF。
しかし単体としてみれば、かなり良い出来だったのではないかと思う。
Fate、UBW、HFと順番にやるとどうしても……な人もHFだけやってみるとまた見方が変わるのではないか。

 

で、せっかくなんでHFについてつらつらと語ってみよう。今更だが。

  

HFが嫌われる理由としてダークな側面が強いことと、セイバーや桜の処遇にあるのではないかと思う。
Fate、UBWと綺麗に纏められた物語をプレイした上でHFという全編ダークなものをやると
知らず嫌悪してしまうのではないだろうか。
まあこれは個人の趣味嗜好だろうから、どうしてもダメな人はダメなんだろう。

 

次にセイバー。
彼女はアレで良い、というよりアレしかないと思う。
HFは「理想を裏切り、世界中全てを敵に回しても一人の少女を守る少年の物語」なわけですので、
セイバーを救ってしまっては意味がない。というより重みがない。
守ってくれると言ってくれたセイバー、共に戦うことを誓ったセイバー。
そんなセイバーを犠牲にしてしまうことこそ、士郎の選んだ道への罪であり罰である。
何よりFate、UBWと共に歩んできたセイバーを切り捨ててまで桜を生かす為に戦う姿が
HFの本質を表しているのではないか。
全ては救えず、十を救うために一を切り捨てるか。一を生かす為に十を敵に回すか。
それだけの違いであり、それが決定的な違いであると思う。

 

最後に桜。
彼女はやはりトゥルーエンドにおける演出のせいかなぁ、と思う。
罪の在り処と罰の如何。
多くの人を喰らったにも関わらず、安穏と笑顔のまま生き続けているのが腑に落ちないのではないか。
前例として挙げられるのが「空の境界」の浅上藤乃。
彼女も殺人を行った者であるが、罪に問われていない、というよりほとんど作中で触れられていない。
その原因として、裏の社会……魔術(神秘)で行われた殺戮を表のルールで裁くことは出来ないからだろう。
本人の自供以外に証拠は出ないし、なにより神秘の漏洩こそが最大の罪であるから。
なら桜の処遇を決められるとしたら、裏のルールたる魔術協会、あるいは聖堂教会だろう。
だが彼らとて神秘の漏洩さえ行わなければOK的な部分があるので、如何ともしがたい。
凛も協会に呼び出されそのままなら管理者の権利剥奪やら事件の捜査等もあったかもしれないが、
爺さんの登場で全部煙に巻かれてしまったからなぁ。

 

桜には間違いなく罪があり、罰を受ける義務がある。
ただ、その罰を下す者がいないのだ。
ならば本人がその罪を認識し、罰を背負うことこそが必要である。
その辺の描写が丸ごと省かれているせいで、桜は罪の意識が薄い印象を与えているのかもしれない。
桜は多くの人に守られて生きてる。
描写はなくとも(ないからマズイのだが)罪の意識と罰を科してはいるだろうし。

 

ああ、後は桜の行動の動機もそうかも。
上で浅上藤乃の名前を出してるけど、そのときの幹也の言葉に「痛みは訴えるもの」とある。
桜もコレに該当してると思う。
マキリの闇に放り込まれて相談できる相手もおらず、心の拠り所は凛と士郎だけ。
助けて欲しいなら助けて欲しいといえばよかった、とあるけど桜はそれを言える筈がない。
心臓に臓硯が巣食っている以上、常にこめかみに拳銃突きつけられているのと同じ。
その状況で助けなんて呼べるわけがない。
桜は誰よりも臆病で、怖がりだった。
その少女の溜まりに溜まった鬱憤が力を得た事で爆発したってだけの話なのだろう。
ほら、誰だって突然大金が舞い込んだら使いたくなるでしょう。
それと同じ。過ぎたるものは身を滅ぼすってことだろう。

 

……というわけで、誰も見ていない一人語りを終わりとしたいと思います。
まあもし誰かが見てて、何か思うところがあれば、もう一度HFをやってみてはいかがでしょうか。

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うーん
 桜は罪を背負っていないといっていますが、少なくてもノーマルエンドではそれを背負ってていると思います。(私はこのエンドで唯一泣きそうになりました。)あと彼女のエンドはグットはなく、トゥルーとノーマルだけです。後、力を得たというよりも臓硯に士郎と凛に対する感情を利用されたような...しかしまあ彼女の闇に気づいてくれたのがセイバーだけっていうのもなぁ...
 ちなみに臥猫堂というサイトが一番HFルートについて真実にせまっていると思うので(もう知っているかもしれませんが)検索してみてください。
いますがり 2006/12/30(Sat)02:39: 編集
無題
や、これはこれはコメントありがとうございます。
エンド名に関しては私のミスです、はい。
罪うんぬんについてですが、あくまでトゥルーに関しての考察を述べたわけで、ノーマルには言及していない事をここに。
いますがりさんの仰るとおり、ノーマルではその辺りの描写があるわけですが、トゥルーではないからその後に築かれた幸せな風景がすとんと腑に落ちないというか。
力うんぬんは確かにもうほぼ臓硯の思惑通りでしょう。ただ慎二を殺した後の桜の言動を思うと少なからず桜の意志がそこに関与していると感じたので。
あと、ご紹介頂いたサイトさんの方も拝見させていただきました。かなり深い考察で感嘆としましたね。
まあ上の私の戯言も一プレイヤーの意見ですので。それでは。
朔夜 2006/12/30(Sat)20:04: 編集
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